私がクライアント企業の賃金制度や人事評価制度の策定や見直しのお手伝いをする時は、その企業の人事面の問題点を分析するために、まず最初に人事診断を行います。
この診断の内容は、大きくは決算書・賃金台帳・社内規程などのデータ分析と、社長から第一線の社員までのキーマンに対するヒヤリング(インタビュー)の2つですが、私は特に後者のキーマン・ヒヤリングを重視しています。
各部門のキーマンが、業務上や組織上の問題をどう捉えているのか、賃金や人事面についてどんな意見を持っているのか、そしてそれらが社長の意向や認識とどのくらい一致しあるいはギャップがあるのか、これらは人事診断の中心テーマの1つです。
もう一つヒヤリングで確認しなければならないのは、社長自身が「本音」の部分でどんな人材観・組織観を持っているのかということです。表向きは「人材重視の経営」と言いつつ、実際は「会社の言うことを黙って聞く、安上がりの労働力を求めているだけ」というケースもあります。
そこでヒヤリングの際に、私が社長に必ず聞く質問があります。
『5年後の御社の各部門を支えているであろう「期待人材」を挙げてください。
さらに、 なぜその人を挙げたのか、どこに期待しているのかも述べてください。』
この質問に対する社長の答えは、鮮やかなくらい、ハッキリ2つに別れます。